U-22日本代表の「ネガティブ要素」ばかり出たベルギー戦 課題は「非日常」の強化以上に必要な「日常」の強化
残念な締めくくり――。U-22日本代表のヨーロッパ遠征は、そんな結末で幕を閉じることになった。
ドイツ・フランクフルトからスペイン・ムルシアへ移動して行なわれたベルギー戦。日本は立ち上がりから、ハイプレスがハマらないばかりか、後方からのビルドアップは停滞と、苦しい時間を強いられ続けた。
U-22ベルギー代表との試合に挑んだU-22日本代表この記事に関連する写真を見る ゲームキャプテンを務めたMF藤田譲瑠チマが振り返る。
「自分たちのポジショニングの問題もあるが、もうちょっと自分たちで勢いを持ってボールに行くことができれば、あんなに簡単にサイドを変えられるシーンは少なかったと思う。早い段階に自分たちのミスで立て続けに失点してしまったから、気持ちも少し後ろ向きになってしまった部分がある」
ハーフタイムまでに0-2は、試合内容に照らせば、むしろ幸いだったというべきスコアかもしれない。
前半をほぼ完璧な形で終えたベルギーが、後半開始からフィールドプレーヤー7人を一気に入れ替えたこともあり、日本はその後、2点を返して一度は同点に追いつくことができた。
だが、前半のみフルメンバーの本気モードで戦い、後半は控えメンバーに出場機会を与える。そうしたチームが後半にプレーの質を大きく落とすことは、親善試合ではよくあること。
ましてベルギーは、後半開始からフォーメーションも3バックから4バックへと変更しているのだから、多分にテスト的要素が強かったと想像できる。後半の内容にしても、おそらく想定内のものだったに違いない。
しかも、結局は日本が後半86分に「自分たちのミスからまた失点してしまって」(藤田)、2-3で敗れているのだから、結果、内容ともにほめられた試合ではなかった。
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