サッカー日本代表の次期監督は誰がいいか。識者5人が考えた理想と現実、その理由 (4ページ目)

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【欧州組中心の現代表に相応しい監督を】

中山 淳(サッカージャーナリスト)

<次期監督に推すのは?> 
トーマス・トゥヘル 
アンドレ・ビラス・ボアス 
フアン・マヌエル・リージョ 

 ドイツ、スペインと同居した超難関のグループリーグで首位通過。ベスト16で敗退したとはいえ、結果だけに目を向けた場合、森保監督続投が浮上するのも当然だ。

 しかし、その歴史的快挙には敬意を表すべきだが、この4年間の強化プロセスと本番で見せた守備的サッカーには、大きなギャップがあったのも事実。あのサッカーを続けていても、おそらく永遠に強豪国には追いつけない。そもそもその議論は、2010年W杯後に浮上したはずだ。

 それを前提に、ほぼ欧州組で占められる現代表を指導するに相応しい実績を持つ3人の候補者を挙げてみたい。ひとりは非現実的かつ個人的希望として、現在浪人中のトーマス・トゥヘル(ドイツ)。類稀な戦術家であり、チャンピオンズリーグ優勝経験者でもあり、最先端を熟知する。

 もう少し現実的な候補者としては、かつて中国のクラブで指導した経験もあり、親日家としても知られるアンドレ・ビラス・ボアス(ポルトガル)。分析力、戦術的引き出し、契約条件などは、ビッグクラブから引く手あまたのトゥヘルよりもハードルは下がる。

 さらに現実路線の候補者としては、Jリーグでの指導経験があるという点で、元ヴィッセル神戸監督のフアン・マヌエル・リージョ(スペイン)が浮上する。現在はカタールのアル・サッドの監督を務めるが、オファーするだけの価値はあるだろう。

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