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サッカー日本代表の次期監督は誰がいいか。識者5人が考えた理想と現実、その理由 (3ページ目)

  • photo by JMPA

【森保監督の経験値を手放すのはもったいない】

原山裕平(サッカーライター)

<次期監督に推すのは?> 
森保一 
ミヒャエル・スキッベ 
ユルゲン・クロップ 

 かつてない一体感をもたらしたのが、森保一監督の最大の功績だったように思う。細かいところにまで目を配り、緊張感を植え付けながらモチベーションを高め続けた。

 ドイツ戦、スペイン戦で交代策がハマったのも、選手の状態を見極めた森保監督の観察眼によるところが大きい。日本人の特性を理解し、選手の能力を最大限に引き出させる。そのマネジメント能力の高さは、高度な戦術よりも重要なものだったと考える。

 コーチとして前回大会を経験し、東京五輪でも指揮を執り、今大会の躍進を導いた森保監督の経験値を手放すのはあまりにももったいない。次の大会ではすでに一大勢力となっている東京五輪世代が中心となるはず。彼らの能力を十分に理解する指揮官こそが、次の日本代表を率いるのに相応しい。

 もちろん長期政権は停滞感を生みかねない。新陳代謝を求めるのであれば、ワールドカップを経験した元日本代表をコーチングスタッフに組み込むのも手だろう。新たな視点を取り入れながら刺激を与え、マンネリを打破していく。

 幸いにも出場枠が増加する次の大会では、アジア予選の難易度が格段に下がることが予想される。結果を求めながらも、さまざまなチャレンジを行なえる余地があるはずだ。

 森保監督以外で候補を挙げるとすれば、サンフレッチェ広島のミヒャエル・スキッベ監督(ドイツ)を挙げたい。

 今大会でも明らかになったように、強豪国と対峙するうえでスタイル的に有効なのは、ハイインテンシティのカウンタープレスである。敏捷性と献身性を兼ね備える日本人には適した戦い方であり、そのスタイルを導入し、今季のJリーグで結果をもたらしたドイツ人指揮官は、日本代表を託してみたいひとりである。

 もちろんカウンタープレスの第一人者であるユルゲン・クロップ(リバプール監督/ドイツ)を招聘できれば理想的だが、それは夢物語にすぎず、現実路線で考えれば、選択肢は限られてくるだろう。

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