堂安律、鎌田大地、三笘薫をキーマンに指名。木村和司は「あれやこれやと文句を言わず、森保監督の采配を信じて応援するだけ」 (2ページ目)

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  • photo by JMPA

 そんな油断ならないチームでありながら、クロアチアというチームは常にひたむきだ。ドイツ、スペインを破ってきた相手となればなおさらで、日本だからといって、決して舐めてはこない。おそらく、それなりのリスペクトを持って挑んでくるはずだ。

 つまり、日本も今回、そういうチームの域に入ってきた、ということ。ひとつ階段を上がった、と言ってもいいだろう。そうしたなかで、どういう戦いを見せるのか。そして、どんな結果を残すことができるのか。それがまた、日本サッカーの進歩、進化につながっていく。

 とはいえ、今の日本にできることは、自分たちが持っているものを全力で出しきるだけ。「やれる」という自信は持ちつつも、それが過信になってはいけない。これまでどおり、粘り強く、どん欲に戦うことが大切だ。

 キーマンを挙げるとすれば、森保監督。そして、堂安律、鎌田大地、三笘薫といったところか。

 堂安は、ドイツ戦、スペイン戦と同点ゴールをゲット。今やラッキーボーイ的な存在で、彼が出てくると「何かが起きる」という期待感がある。そういう選手がいることは大きいし、クロアチア戦でも何かやってくれるのでは? という期待がある。

 それは、三笘にも言えること。三笘がピッチに入ってくると、ガラッと雰囲気が変わる。見ているほうの期待感も一段と増す。その点については、一緒に戦っている選手たちも感じているだろうし、かなり大きな活力になっているはずだ。

 スペイン戦での逆転ゴールのアシストも、三笘だったからボールがタッチラインを割らなかったと思う。ボールに向かうスピード、判断、足の入れ方......三笘にしかできないことで、本当に大したものだ。そのあとも、相手DFをぶっちぎるような突破を見せて、スタンドを大いに沸かせた。

 やっぱり、三笘はモノが違う。W杯で通用することを示したし、世界で認められた選手になっている。クロアチア戦でも、彼の一発を期待したい。

 鎌田は、2戦目、3戦目と影が薄かったが、決勝トーナメントに入って、再度気持ちを切り替えて頑張ってほしい。彼が本来の力を発揮すれば、日本の攻撃はさらに破壊力を増すだろう。

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