W杯アジア最終予選で福田正博が注目する選手、吉田麻也の代役は?「世代交代は不測の事態から生じるもの」 (2ページ目)
【国内組で期待の選手】
今回の初招集組は、昨季Jリーグで36試合10得点をあげてベストヤングプレイヤー賞を受賞した19歳の荒木遼太郎(鹿島アントラーズ)をはじめ、パリ五輪世代からDF西尾隆矢(セレッソ大阪)と松岡と鈴木が選ばれた。
ウズベキスタン戦が中止になり、W杯アジア最終予選のメンバー入りは難しいかもしれないが、日本代表に定着できるポテンシャルを秘める彼らが、日本代表合宿を経験することは大きな意義があるはずだ。今後の大きな飛躍につなげてもらいたいと思う。技術力は間違いないだけに、世界で戦うためのフィジカル面の差を埋める努力を積んでいければ、W杯カタール大会のメンバーに名を連ねていても不思議はない。
加えて楽しみなのが、2019年2月以来、約3年ぶりに代表復帰した武藤嘉紀(神戸)だ。昨季は8月に神戸に加入すると14試合で5ゴール7アシストを記録。これまで海外組がJリーグに復帰すると、コンディション面やJリーグ特有のスピーディーなスタイルに適応できずに戸惑うケースが多かったなか、武藤はしっかりと適応していたのが印象的だった。
最前線のサイドでも中央でもプレーでき、DFラインの裏を狙いながら、ゴール前にもしっかり顔を出してシュートを狙う。武藤のプレースタイルを考えると、ウズベキスタン戦の中止に関わらずW杯アジア最終予選のメンバーに入る可能性は十分にあると見ている。調子のよさに加えて経験もある選手なので、起用されれば存在感を発揮してくれるはずだ。
攻撃陣でもうひとり期待しているのが上田綺世(鹿島)だ。ポテンシャルの高さは"ポスト大迫"としてサッカー関係者の誰もが認めるもの。それだけに、ここらで大化けしてもらいたい。逆にそろそろ結果を出さなければ、今年11月の本大会出場が決まってもメンバー入りが難しくなるかもしれない。それぐらいの心境で臨んでほしい選手だ。
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