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U-24日本代表は白星発進も苦戦。最大の課題は「規律なき流動性」 (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by JMPA

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 しかも、この3人はともに左利きだ。意外性に富んだ組み合わせを売りにしようとする目論見なのだろうが、実際にはその負の側面である、バランスの悪さ、調和の悪さを露呈させることになった。流動的な動きをくり返す3選手がこの状態では、チャンスは膨らみにくい。

 そしてさらに厳しく言うならば、三好は本来、左ウイング(4-2-3-1の3の左)を任せるには、突破力不足である。4-3-3のインサイドハーフが適していると見える選手だ。そんな三好を活かすには4-3-3を併用するしかない。

 4-3-3のほうが、堂安、久保が流動的に動く癖も抑えられる。早い段階でテストすべき布陣だと思う。試合中に4-2-3-1から4-3-3に変化させれば、戦術的交代の幅も広がるだろう。

 もうひとつ森保監督に疑問を感じたのは、選手交代を4人で打ち止めにしたことだ。交代枠5人を使い切らずに試合を終えたツケは、大会の終盤、必ず現れる。6試合戦うことを目標に据えて臨む監督としては、いただけない采配だった。選手を代えて同点にされたらどうしようとの不安が、行動を萎縮させるのだろうが、その余裕のなさは、短期集中トーナメントを主戦場にする代表監督にとって、致命的な問題になる。

 できるだけ多くの選手を使い、そして4-2-3-1の3を機能させる。次戦メキシコ戦の森保采配でなにより注目すべきはこの2点。改善の余地が見られないと、先行きへの不安はさらに広がることになるだろう。

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