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U-24日本代表はアテネ金のアルゼンチンを彷彿。OA3人が「史上最強」と言えるわけ (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 例えば、北京五輪で銅メダルを獲得したブラジルには、OAでFWロナウジーニョとDFチアゴ・シウバが加わっていた。今にして思えば、とんでもない"豪華補強"だが、ロナウジーニョは1度の五輪(2000年)と、2度のワールドカップ(2002、2006年)の経験があったが、チアゴ・シウバは、いずれもなし。しかも、3人目のOAは使われていない(※編集部注:当初、当時レアル・マドリード所属のFWロビーニョがOA枠で招集されていたが、負傷により辞退)。

 同様に、ロンドン五輪ではウルグアイが、FWルイス・スアレス、FWエディソン・カバーニ、MFエヒディオ・アレバロ・リオスと、A代表の主力をOAに加えて臨んでいるが、3人ともワールドカップを1度(2010年)経験しているだけで、五輪の経験はなかった。

 その他にも、過去には意外なビッグネームがOAとして五輪に出場しており、アテネ五輪ではイタリアにMFアンドレア・ピルロが加わっているが、この時点でのピルロも、まだA代表での地位を確立する前の選手だった。

 もちろん、それぞれの大陸や国のレベルが異なり、単純にワールドカップと五輪の出場経験だけでOAの力を比較することはできない。そもそもヨーロッパ勢は五輪を重要視しておらず、だから大物は出場しないのだと、冷めた見方をすることも可能だろう。

 だとしても、五輪に出場するOAにこれほどの陣容を整えた例は見当たらない。今回の日本のOAトリオは、ワールドカップと五輪の出場回数だけを物差しにすれば、五輪史上最高と言ってもいいほどだ。

 そんな日本とイメージが重なるのは、アテネ五輪で金メダルを獲得したアルゼンチンである。

 吉田と同じくA代表のキャプテンでもあったDFロベルト・アジャラを筆頭に、DFガブリエル・エインセ、MFキリ・ゴンザレスというA代表の主力選手を3人まとめて招集。その内訳がDFラインの2人と、中盤のダイナモというのも、今回の日本と重なる。

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