名波浩が検証する日本代表。遠藤航&守田英正のコンビは新たな発見だった

  • 浅田真樹●取材・構成 text by Asada Masaki
  • 代表撮影:日本雑誌協会

日韓戦において、国内組の選手が数多く代表デビューを飾った。また、各ポジションにおける新たな組み合わせを見ることもできた。それら新戦力や新コンビについて、解説者の名波浩氏が検証する――。

遠藤航とのコンビで効果的な働きを見せていた守田英正遠藤航とのコンビで効果的な働きを見せていた守田英正 自分が出場した試合も含めて、過去の(A代表同士の)日韓戦を、おそらく30試合くらいは見ていると思うけど、こんなにも日本にビビっている韓国を見たのは、初めてだなという気がする。

 自分が実際にプレーした経験で言うと、韓国は球際の争いとか、セカンドボールの奪い合いとかが激しくて、ボクシングに例えると、インファイト的な感覚でしか対戦したことがなかった。それなのに、今回の韓国は球際で負けまくって、セカンドボールは(日本に)拾われまくられていた。

 それはもう、敵のことながら、ショックすら感じた。コロナ禍にあって、入場制限に加えて声を出しての応援などが禁止されていたので、選手の声がよく聞こえたけど、韓国の選手に(味方へ)プレーの指示をしている様子はなく、レフリーと日本の選手への文句しか言っていなかった。

 親善試合だったとはいえ、選手たちにしてみれば、自分たちの国内評価が絶対的に下がってしまうのだから、本気じゃなかった、とは思えない。にもかかわらず、あんなにも日本を怖がっているとは......ちょっとびっくりした。

 韓国がベストメンバーでなかったのは確か。でも、FWソン・フンミン(トッテナム)やFWファン・ヒチャン(ライプツィヒ)らがいたとしても、あのサッカーではどこまでやれたかは疑問。左サイドのソン・フンミンにボールが出たら、斜めにドリブルして強引にはがしてください、みたいなサッカーをやるのだろうか......。

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