2020.10.16

森保Jの左SB問題は解決したか。守備対応に収穫も継続課題は進展せず

  • 中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • 日本サッカー協会●写真 photo by ©JFA

 それにより、攻撃の起点となる柴崎がカメルーン戦よりも高い位置でプレーできるようになり、11分には敵陣で2度スルーパスを配給。そのうち1本は鎌田に通り、32分には鈴木とのパス交換から自ら右サイドに抜け出し、クロスボールを送っている(そのクロスは誰にも合わず、失敗に終わった)。

 また、攻撃面ではとくに右サイド攻撃が際立っていた。開始2分の久保のシュートにつながった鈴木のクロスを皮切りに、伊東が3本、室屋が2本、そして前述の柴崎が1本と、前半だけで計10本を記録。ただし、成功したのは2分の鈴木のクロスのみで、それ以外はすべて失敗に終わっている。

 ちなみに、前半の左サイドからのクロスは3本(久保が2本、中山が1本)で、そのうち44分の中山のクロスが鎌田のシュートにつながった。

 もっとも、森保監督が求めているような連動性のある攻撃を見せられず、結局前半で記録したシュートは久保と鎌田の2本のみ。1トップが大迫勇也ではなく、裏への抜け出しを得意とする鈴木だったこともあり、敵陣でくさびの縦パスを試みたのは柴崎の2本にとどまっている(2本とも成功)。ただし、これは1トップに永井謙佑(FC東京)を起用した時と同じ現象であり、ある程度は想定していたとおりと言えるだろう。

 いずれにせよ、日本の攻撃からはゴールの匂いは感じられず、むしろコートジボワールが自陣でボールをキープする時間のほうが長かった。そういう意味では、システム変更までの時間帯においても、中盤から最終ラインの間で日本の攻撃を跳ね返した、コートジボワールの守備のクオリティを称えるべきかもしれない。

 そして試合は、コートジボワールが4-3-3にしてから変化が起こり始め、後半はコートジボワールのリズムで試合が進行した。

 とくにコートジボワールが2枚目の交代カード(マイガOUT、アクパ・アクプロIN)を切った67分までは、コートジボワールがボールを握るなか、日本は自陣で守りながらカウンターで攻撃を仕掛け、ボーメル監督のコメントにほぼ一致する展開がつづいた。