U-23日本代表、歴史的惨敗。もはや森保一監督の解任もやむなし
歴史的惨敗である。
アジアU-23選手権グループリーグ第2戦で、日本はシリアに1-2で敗れた。
これで、初戦のサウジアラビア戦に続き、2連敗。カタールとの第3戦がまだ残されてはいるものの、日本は最終戦に勝っても、決勝トーナメントへ進出できる上位2カ国には入れない。早くもグループリーグ敗退決定である。
2014年にスタートしたこの大会は、2年に一度の開催で今回が第4回大会だが、日本のグループリーグ敗退は初めてのこと。年代別男子代表チームのアジアチャンピオンを決めるAFC(アジアサッカー連盟)主催の公式大会は、現在、U-23選手権の他、U-16選手権、U-19選手権が行なわれているが、現行方式(16カ国出場。4カ国ずつ4組のグループリーグを行ない、各組上位2カ国が準々決勝へ進出)で行なわれるようになって以降、日本のグループリーグ敗退は、2004年のU-16選手権で一度あっただけだ。
もちろん、A代表が出場するアジアカップでも、16カ国出場となって以降(2019年大会からは24か国出場)は、日本がグループリーグで敗退したことはない。アジアのサッカー界においては、衝撃的な大番狂わせが起きたと言っていいだろう。
「我々が望んでいなかった結果になってしまった」
試合後、そう語る森保一監督の目は、いくらか充血し、潤んでいるようにも見えた。ショックの色はありありだった。
チャンスを生かせず、シリアに苦杯をなめた日本 全体的な試合内容で言えば、サウジアラビア戦からはかなり改善されていた。攻撃をシュートで終えようとする意識は高く、また、一度止められても、セカンドボールの回収が早かった。攻めあぐむことはあっても、ほとんど相手にカウンターを許さなかった要因である。
とりわけ、ボランチで起用されたMF齊藤未月(湘南ベルマーレ)の守備面での働きは出色で、敵陣で次々にカウンターの芽を摘んだ。MF相馬勇紀(鹿島アントラーズ)のゴールにしても、DF岡崎慎(FC東京)が素早い出足でセカンドボールを拾い、左サイドにパスをつないだところから生まれている。
これだけ攻め続けて1点しか取れないのは情けないとも言えるが、人数をかけて守備を固める相手を崩し切れない試合は、アジアの戦いではよくあること。ワールドカップ予選でもそうだが、日本は常に世界とアジアのダブルスタンダードで戦うことが求められる。アジアで勝てないようでは、東京五輪で金メダルが取れるはずがない、という論理は、実は理屈が通っているようでそうではない。
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