久保建英の武器を福田正博が分析。「スター誕生。新時代が始まる」 (3ページ目)
そうしたなかで、久保がこれから日本代表の主力へと成長していくには、所属クラブでどういった成長を遂げるかにかかっている。
久保はレアル・マドリードへの移籍が決定したが、当面はBチームのカスティージャで出場経験を積んでいくことになるのだろう。さらに大きく飛躍していくために、厳しい環境でサッカーに専念できる環境を選んだことを応援したい。
一方で懸念材料はある。彼が日本代表に戻ってきた時の期待感がさらに大きくなってしまうことだ。今回のテストマッチでさえカメラの放列がベンチに座る久保に向かったことを考えれば、「レアル・マドリード所属」で注目度はさらに上がっていくはずだ。
久保にとって最良なことは、森保監督が日本代表と東京五輪代表を兼務していることだ。彼ほどチームすべての選手の将来や立場を考えながら、最適な扱いのできる監督はいない。森保監督はサッカーが11人でやるチームスポーツだからこそ、そのマネジメントの重要性を理解している。
6月18日のチリ戦から始まるコパ・アメリカは、フィジカルコンタクトがこれまで以上に厳しくなり、タフな展開になればケガのリスクも高まる。ただ、そうしたことも含めて森保監督はきっちりマネジメントができるはず。久保が、東京五輪を狙う選手たちとともに、どう戦うのか楽しみだ。そして、今回のコパ・アメリカから、日本サッカーは久保建英の時代の始まりを迎えるのではないだろうか。
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