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アジアカップで露呈した森保Jの弱点。
トルクメニスタンに苦戦の理由 (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Kishimoto Tsutomu/PICSPORT

 一方、左の原口は、堂安、南野に比べ劣勢だった。この試合のスタメンも、中島の離脱で巡ってきたチャンスのように見えた。しかし、勝利に貢献したのは堂安、南野ではなく原口だった。

 原口にパスが集まり始めたのは後半。左サイドの高い位置に大きく開いて構えたことと深い関係がある。12分、見事なターンで同点ゴールを決めた大迫を左サイドからの横パスでアシストしたのに続き、15分に再び大迫がマークした逆転弾でも、原口はその2つ前のプレーで絡んでいた。

 吉田麻也から送られたサイドチェンジ気味のパスを左の深い位置で受けると、その内側を走った長友佑都に丁寧に落とす。それを長友が真ん中に詰めた大迫へのアシストとしたわけだが、これなどは、引いた相手をどう崩すかのお手本だった。

 日本は、後半26分、堂安の放ったシュートが相手DFに当たり枠内に飛び込むラッキーゴールで3-1とした。その後、PKを献上。最終スコアを3-2でフィニッシュしたが、2点差にした時点で勝負あり、だった。また、そうしたムードを日本ベンチは作り出すべきだった。

 メンバーチェンジは不可欠だった。ところが、森保監督はそのカードを結局、1枚しか切らなかった。南野に代えて北川航也を投入した後半28分の交代のみである。

 タイミングはいくらでもあった。トルクメニスタンに3-2とされた終盤、日本はバタつきながら終了のホイッスルを聞いたが、そこで時間稼ぎの交代さえしようとしない森保監督は、かなり危なっかしく見えた。

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