2019.01.10

アジアカップで露呈した森保Jの弱点。
トルクメニスタンに苦戦の理由

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Kishimoto Tsutomu/PICSPORT

 中島翔哉、堂安律、南野拓実。森保ジャパンへの期待値は、西野ジャパンに名を連ねていなかったこの若手3人の台頭で大きく上昇した。アジア杯直前のプレビュー企画には、負傷のためメンバーを外れることになった中島翔哉を除く2人が必ず登場。前景気を煽る役割を果たしていた。

 堂安は20歳、南野は23歳。向こう10年は言い過ぎにしても、少なくともカタールW杯までその地位は安泰であるかのように映ったものだ。しかし、アジアカップ初戦、トルクメニスタン戦を終えたいまはどうか。その株は下落したと言うべきだろう。苦戦の要因はいくつかあるが、2人の不出来は、当初、持ち上げられていただけに余計に目立った。

トルクメニスタン戦で決勝点となる3点目を挙げた堂安律 試合は前半26分、トルクメニスタンがアルスラン・アマノフのロングシュートで先制。日本は0-1で前半を折り返した。先制点を奪われた後は焦りも加わり、病状はいっそう悪化。見るに耐えない状態で前半を終了することになった。

 トルクメニスタンの布陣は3-4-2-1。事実上5バックの態勢で、後ろに引いて構える守備的な作戦である。日本は、ボールを奪うや手数をかけずに攻め切ろうとする相手の術中にはまったわけだが、この手の相手と戦う際のセオリーを守らなかったことが、手を焼く大きな原因になっていた。

 それは、「引かれたら両サイドを突け」「両サイドから中央に潜り込め」である。ここで主役を務めるべきはサイドアタッカーになるが、右の堂安はその役割をまるで果たすことができなかった。

 ボールは左の原口元気より数段よく集まっていた。数多くのプレー機会に恵まれたが、同種のプレーを繰り返すばかりだった。プレーの選択は偏っていた。切れ込もうと真ん中をうかがうばかり。相手が守りを固める中央へ誘い込まれるように、非頭脳的な猪突猛進を繰り返した。