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「中間管理職」長谷部誠が語る
西野監督像「バランス感覚がいい」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by JMPA

 予想外の好発進を見せた西野ジャパン。2戦を終えて勝ち点4。しかも試合を重ねるにつれて手応えと自信を感じさせる戦いぶりは、さらなる躍進を予感させるものだ。

 先を見据えた戦いが始まるなか、第3戦ポーランド戦では温存されると予想されているのが主将の長谷部誠だ。初戦では相手にFKを与えるシーンもあったが、おおむね安定したプレーを見せてきた。だが、決勝トーナメントの戦いを想定し、さらにチームの士気を上げるためにも、あえて先発から外すのではないかというのが大方の見方になっている。

合宿地カザンで笑みを浮かべながらランニングする長谷部誠合宿地カザンで笑みを浮かべながらランニングする長谷部誠「監督は策士なので。(チームのモチベーションを上げる方法は)考えているんじゃないですかね」

 セネガル戦の翌日、長谷部はニヤリとしながら話している。以前は西野監督の意向が掴みきれないような様子も見せることもあったが、いまではすっかり信頼関係が築かれているようだ。

 長谷部と歴代監督との間の繊細かつ独特な信頼関係は、日本代表というチームの精神的な骨格のひとつになってきたように思う。たとえばハリルホジッチ時代も、難しいコミュニケーションをスムーズにやってのけたのは長谷部だった。ハリルが長谷部を誰よりも頼りにしていたのは、よく知られた話だ。

「監督のところに話にいくと、通訳もはさむので、長くなるんですよね。でも、僕はそれを短く切り上げる術(すべ)を持っていますから」

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