本田圭佑が語っていたハリル流との「相性の悪さ」。23人に残るのか (3ページ目)
「試合を支配するということが僕は大事だなと思っています。ただ、それがチームのやりたいことかというと明らかに違うと思うし、(考え方の)少なくとも融合みたいなものが、もう少し見つけられないのかなと思っています」
「チームのやりたいこと」とは、すなわちハリルホジッチのやりたいこと、という意味だろう。とはいえウクライナ戦は64分という短い時間での交代に終わり、自身のプレーについては素直に反省の弁を述べた。
「サッカーは90分間でこみこみになる。最初の布石が後半(になって)、より生きてくる場面での交代だったのは悔しい。監督にもっと見てみたいと思わせられなかった自分に非があるというのはわかっています。あとはテストマッチということで、最初から交代を考えていた可能性もありますし......」
ただし、長友佑都はこの試合の本田について、「やっぱり今日、圭佑は起点を作っていた。裏を狙えない場面でためを作る」と、変わらぬ信頼を語っている。それは何より戦い方のオプションの必要性を感じているからだろう。
本田は長友や長谷部誠、川島永嗣とともに、過去2大会の勝利も敗戦も知る存在である。プレーだけでなく、他の選手への影響力を含めた価値は小さくない。しかしハリルホジッチのサッカーとの相性うんぬん以前に、全盛期の動きでないことも確かである。
果たして本田は23人の本大会メンバーに入るのか。今回、かつてより少し物静かになったように見えた本田にできることはもう限られている。その答えを知るのはハリルホジッチだけというところが、歯がゆく、もどかしい。
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