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ハリルJの1トップ問題。
「最終決断」は大迫、杉本、それとも...? (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 得点ランキング3位(20点)の興梠慎三(浦和レッズ)、5位(12点)の金崎夢生(鹿島アントラーズ)は厳しいだろう。主流となる4-3-3の1トップとの相性がいいとは言えないからだ。

 興梠の場合は、今季の浦和でのプレーに表れている。堀孝史監督が採用する布陣は、ハリルホジッチと同じ4-3-3。その1トップに興梠はうまくハマっていないのだ。

 相手DFを背にしながらプレーするタイプではない。身長も175cmとけっして高くはない。ターゲットにはなりにくい。2人の"シャドー"が近い距離で構えていたペトロヴィッチ時代の3-4-2-1のほうが、興梠には断然、マッチしていた。

 金崎も所属チームのサッカーと関係する。鹿島の基本布陣は中盤フラット型4-4-2。金崎はその2トップの一角としてプレーするが、2人のうちの1人なので、サイドに流れたり、開いたりする。真ん中に張るプレーを、もう1人のFWに任せようとする傾向がある。

 ここが、ハリルホジッチのニーズと合致しない点だ。彼が1トップに求めていることは、サイドに開かずに真ん中にいること、だ。

 そうした意味では、得点ランキング4位(14得点)の川又堅碁(ジュビロ磐田)のほうが適している。追加招集という形で招集された昨年末の東アジアE-1選手権では、3試合すべて交代出場ながら、1トップにふさわしいプレーを見せた。

 わかりやすかったのは、先発した金崎と交代で入った第1戦。収まりがよかったのはどちらかと言えば、川又だった。

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