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フランスW杯後、中田英寿と
岡野雅行の意見が一致した「日本の弱点」 (2ページ目)

  • 井川洋一●取材・構成 text by Igawa Yoichi
  • 梁川 剛●撮影 photo by Yanagawa Go

――大会へ向けての思いはどうだったのでしょう。

「(大会前から)ずっとワクワクしていましたね。(フランス入りしてからは)空港からホテルまでパトカーが先導してくれて、ホテルに着いてオーケストラの演奏で出迎えられたときには、『なんじゃ、こりゃ』と思いましたね。ものすごい待遇でしたから」

――日本はグループステージで、いきなりアルゼンチンと激突し、2戦目もこの大会で3位入賞を果たすクロアチアと対戦。どちらも0-1で敗戦しましたが、その結果をどうとらえていましたか。

「たったの1点差ですけど、その差はとてつもなく大きかった。何が一番違ったのかというと、フィジカルでした。世界の選手って、技術がすごいのかなと思っていたんですが、トラップなんかは日本の選手のほうがうまいくらい。でも、フィジカルの違いは半端なかったですね。

 あと、いわゆる"教科書"に載っていないことをするんです。トラップミスをして相手が詰めてきたところを、逆にガシャンと(詰めてきた相手に)ぶつかっていって前に出ていく。すると、こちらは完全に数的不利になるので、きれいに仕掛けられるよりも怖いんです。それも、フィジカルですよね。

 大会が終わって帰国して、ヒデ(中田英寿)とふたりでご飯を食べにいったとき、『(W杯で)何が一番印象に残った?』という話になって、互いに『フィジカルだよな』と。それで、『あんなのは世界でしか味わえないから、(海外へ)出ていかないとな』と言い合って、彼はペルージャ(イタリア)、僕はアヤックス(オランダ)へいったんですよ」

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