2017.11.17

お世辞か、本音か。ベルギー代表は
「歯応えある相手」とハリルJを絶賛

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi
  • 佐野美樹●写真 photo by Sano Miki

 ベルギーに敵地で0-1の敗戦。悲観ばかりすべきスコアには見えない。

試合後、ベルギー代表の選手と健闘を称え合う久保裕也 舞台のヤン・ブレイデルスタディオンは徐々に空席が埋まってほぼフルハウスとなり、人々は時に地鳴りのような大声援で古いスタディオンを不気味に揺らした。中世の姿をそのまま残すブルージュの街に溶け込む要塞は、確かにアウェーの空気を醸し出していた。

 世界の列強のひとつと、そんな場所で対峙したのだから、健闘したと言えるだろう。特に、前半には流れをつかんだ時間もあり、決定機を何度か作っている。

 ただし、最近の課題に対する回答は明確に示されなかったように思える。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、ブラジル戦の前に「選手たちにはボールを奪った後の動きを具体的に説明している。誰が顔を出して、誰が抜けていくのか、そういうところまで」と話していたが、実際はマイボールにした後の判断が遅く、周囲の動きが足りないシーンが多かった。

 ブラジル戦後に指揮官は「勇気が足りなかった」と述べたが、ベルギー戦でも消極的なプレーは散見された。相手ゴールを背にしてボールを受けてターン、時間とスペースが少しでもあれば果敢にゴールを狙う……。強豪相手にこうしたプレーをするには、技術に加えて「勇気」が必要だが、今回もまた精神面の物足りなさを感じる場面があったことは間違いない。