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U-20日本代表、ベネズエラに苦杯も、
東京五輪への希望は膨らんだ (5ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 冨安は世界大会という舞台で"種類の違うサッカー"と相対し、ときに戸惑いながらも、確実に失敗を糧にしていった。ベネズエラ戦がそうだったように、手痛いミスも決して少なくはなかったが、まだまだ粗削りな背番号5の成長ぶりを見ることは、今大会の日本の試合を見るうえでの楽しみでさえあった。それほどに、冨安はみるみる適応力を上げていった。

 これこそが、育成年代で世界大会を経験することの意義だろう。

 FW岩崎悠人にしても、ウルグアイ戦を終えて、「パススピードが全然違う。相手のビルドアップで全然ボールに追いつかなかった。こっちは(プレスをかけて)牽制しているつもりでも、逆に走らされている感じだった」と語り、彼我(ひが)のプレー精度の差に愕然とさせられていた。

 それでも、ただ守備に奔走するだけではなく、いかにゴールに直結するプレーができるか。背番号13はそれを必死で探りながらピッチ上を走り続けた。

「悔いが残る。チャレンジはしたが、結果が残らなかった」

 岩崎はそう語り、悔しさを露(あら)わにするが、同時に「はっきりと課題が出た。この差をできるだけ早く埋めて、また世界に挑みたい」と目を輝かせる。突きつけられた課題とは、この大会を経験しなければ、少なくとも肌感覚では知りえなかったことである。

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