U-20日本代表、ベネズエラに苦杯も、
東京五輪への希望は膨らんだ (2ページ目)
この試合、日本は過去3試合に比べれば、ワンタッチパスもまじえながらのパスワークにリズムがあった。だが、裏を返せば、できたのはそこまで。確かに決定機と呼べるチャンスも2、3度あったが、それを決められなかったことを悔やむのではなく、チャンスの数を増やすことこそがゴールへの近道と考えるならば、日本に得点が生まれる可能性は低かった。
しかも、後半なかばを過ぎると、日本はチャンスを作る以前に奪ったボールを敵陣へ運べなくなり、次第に攻める術(すべ)を失っていった。ベネズエラにしても決め手を欠いてはいたが、試合が日本陣内で進む時間が長くなっていたのは確かだ。
そして、延長後半の108分。日本はCKからついにゴールを奪われ、勝負は決した。決勝ゴールの場面で、ヘディングシュートを決めたMFジャンヘル・エレーラにマークを外された冨安が、悔しさを噛み殺すように口を開く。
「自分たちがボールを持ち続けることができれば相手も疲れて、(こう着した展開のなかで)最後に1点を狙えたかもしれない。だが、相手にボールを持たれる時間が長く、押し込まれる時間帯も多く、最後に一発やられてしまった。ずっとゼロで抑えていたが、結局、耐え切れなかった。自分の甘さだと思う」
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