2016.12.06

ヤングなでしこが目指すは東京五輪。
「この3位はあくまでも通過点」

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 パプアニューギニアで開催されていたFIFA U-20女子ワールドカップが3日、フランスを3-1で下した北朝鮮の優勝で幕を閉じた。日本はアメリカとの3位決定戦を1-0で制し、2012年の日本開催大会と同じく最高位タイの3位で大会を終えた。

大会中にケガを負いながらも、3位決定戦でアメリカ相手に見事得点を決めた上野真実 圧倒的なポゼッション率を見せた日本が完全にピッチを支配した。立ち上がり、立て続けに攻め込まれるが、CKはGK平尾知佳(浦和レッズL)が、ショートカウンターは守備陣が難なくピンチの芽を摘んでいく。

 しかし、3位決定戦を前に日本はアクシデントに見舞われていた。前日練習で、キャプテンであり、守備の要として全試合にフル出場していた乗松瑠華(浦和レッズL)が右足を痛め、出場が絶望的となっていたのだ。優勝を目指してきたこのチームが準決勝でフランスに敗れた。それでも何も結果を残さずに帰ることはできないと、必死に気持ちを立て直した矢先のことだった。

「最後の試合、絶対に勝って帰ろう」――ベンチから見守ることしかできない乗松が精一杯の想いを伝え、チームをひとつにした。代わってCBを務めたのは羽座妃粋(はざ ひすい/日体大)。日本が初黒星を喫したスペイン戦での失点は羽座の不運なハンドで与えたPKだった。誰よりも苦い思いを持って3位決定戦のピッチに立った羽座のプレーは、何度も日本のピンチを救い、時おり生じるズレはコンビを組む市瀬菜々(ベガルタ仙台L)や右サイドバックの宮川麻都(日テレ・ベレーザ)らと互いにサポートしながら厚い守備を作った。