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サウジに勝利も、Jリーグ軽視の
ハリルに次戦までの代表強化は望めない (2ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 限られた記者会見の時間のなかで通訳が間に入るため、少しわかりづらいかもしれないが、簡単に言ってしまえば、「海外組がどれくらい所属クラブで試合に出られるかが、日本代表の強さを決める」というのだ。

 確かに、能力の高い選手が所属クラブで出場機会を得られず、試合から遠ざかる状況は日本代表にとって痛手ではある。

 海外組が高いレベルの試合を数多く経験し、その成果を日本代表に還元してくれる。そんな流れこそが理想だ。所属クラブでのパフォーマンスが日本代表でのそれに直結することは、今回のFW大迫勇也(1.FCケルン/ドイツ)、原口元気(ヘルタ・ベルリン/ドイツ)を見てもよくわかる。

 だが、「日本代表候補=日本人選手」の多くは日本国内、すなわちJリーグでプレーしている。海外組は、ほんのひと握りの選手に過ぎない。

 にもかかわらず、海外組を特別扱いし、彼らが所属クラブで試合に出られるかどうかをじっと注視しているだけでは、日本代表の強化はおぼつかない。

 仮に海外組が100人も200人もいて、そのなかから調子のいい選手、所属クラブで活躍している選手を選べるなら、それでもいいだろう。だが、実際はそんな状況にはなく、ようやく1チーム作れるかどうかの海外組がいるだけだ。

 しかも、現時点で言えば、海外組は所属クラブでの旗色が悪い選手が多く、今後状況が改善される保証もない。というより、改善される可能性のほうが低い。

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