サウジに勝利も、Jリーグ軽視のハリルに次戦までの代表強化は望めない

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 W杯アジア最終予選で、日本がサウジアラビアに2-1で勝利した。

 日本はもしも負けていれば、W杯出場圏外のグループ4位に転落する可能性もあったが、どうにか勝って3位から2位へ浮上。最終予選全10試合のうち、前半戦5試合を終えた時点で、プレーオフに回らずW杯への出場権を獲得できる位置(2位以内)につけている。

 出場圏内での折り返しに、ほっと胸をなで下ろしている人は多いだろう。

大迫勇也、原口元気らの活躍でサウジアラビアを下した日本だが...大迫勇也、原口元気らの活躍でサウジアラビアを下した日本だが... これまでの最終予選4試合に比べれば、試合内容もよかった。日本は高い位置でボールを奪うことができており、そこから手数をかけずに速く攻め切る攻撃が多かった。

 相手ボールを奪って速攻という流れは、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が目指すところであり、指揮官にとっても満足度の高い試合だったに違いない。

 とはいえ、まだまだ安心はできない。日本代表が危機的状況にあることに変わりはないからだ。

 気になったのは、ハリルホジッチ監督が試合後に発した、次のコメントである。

「海外組の選手たちには、スタメンを取り続けなさい。先発できるクラブに行きなさいと話している。我々の強みは、海外組のプレー回数が多いことによって決まる」

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