こんな上司はイヤだ。言い訳ばかりのハリル監督に見る日本の弱体化 (2ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Manabu

 日本はグループBにおいて絶対的な強者ではないことを、初戦にして図らずも証明してしまった。UAE以外の国に対しても「日本恐るるに足らず」の印象を与えたことは間違いない。

 日本は単に勝ち点3を落としたというだけではなく、早くも心理的アドバンテージを失ったのだ。

 確かに、レフェリーのジャッジという不可抗力がマイナスに働いた面はある。また、新シーズンが始まったばかりのヨーロッパ組は、まだ十分なコンディションになかったのも事実だろう。

 だが、この試合で起きたいくつかのミスジャッジは、アジアのレフェリーのレベルを考えれば、当然起こりうる範囲内のこと。カタール人レフェリーのスキルが低かったとは思うが、それは単に下手だったという話であって、UAEに肩入れしていたとは思わない。

 試合内容から考えても、1-2のスコアはそれほどアンフェアなものではなく、この敗戦を「不運」のひと言で片づけてしまえば、現状を見誤る。

 フィジカル・コンディションの話にしても、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は盛んに"言い訳"として持ち出していたが、それは今に始まったことではない。事前にわかっていたことであり、過去の予選でも同じ状況はあった。それでも日本は負けなかった。

 にもかかわらず、それを言い訳にすること自体、日本の弱体化を認めるようなものだ。

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