【なでしこ】経験者・大儀見優季が語る「ホームでの五輪予選の戦い方」 (3ページ目)

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 しかし、中1日で続く前半の3連戦(オーストラリア、韓国、中国)が勝負と踏む佐々木則夫監督が最後の20名に選んだのは、世界大会経験のある選手たちだった。ワールドカップ、オリンピックを佐々木監督のもとで経験していない中でメンバーに残ったのは中島依美(INAC神戸)、横山久美(AC長野)、山下杏也加(日テレ・ベレーザ)の3名のみ。主力の離脱が続き、敗北が許されない戦いに、指揮官は複数ポジションを確実にこなせる実戦力を重視、“伸びしろ期待枠”を設ける余裕はなかった。

 やはり重要となるのは初戦のオーストラリア戦。直近では、昨年のワールドカップ準々決勝で対戦しているが、このときは途中出場の岩渕真奈(バイエルン)のゴールで辛勝(1-0)している。実力はほぼ互角。なんとしても相手に勢いづかせることなく先制点を奪いたいところだ。

 そしてもちろん目指したいのは無失点。沖縄の2次キャンプではメンバーを固定して守備の連係を高めた。そこへヨーロッパ組が入れば、またバランスが変わってくる。初戦までの限られた時間で一気に馴染ませなければならない。やはり、攻撃に転じるための、そしてゲームプランを崩さないための“守備”がポイントになるだろう。

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