2016.02.27

【なでしこ】経験者・大儀見優季が語る「ホームでの五輪予選の戦い方」

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 いよいよリオデジャネイロオリンピック最終予選が2月29日から大阪で始まる。前回のロンドンオリンピックでは史上初となる銀メダルを獲得したなでしこジャパン。悲願の金メダル獲得に向けて最難関のアジア予選に臨む。

澤穂希が背負ってきた10番をつけてリオ五輪予選に臨む大儀見優季 遡ること12年、初めて国内で行なわれたアテネオリンピック予選での”国立の奇跡”――。過去に一度も勝ったことのない北朝鮮を下した世紀の一戦は、昨年末で現役を引退した澤穂希が右膝半月板損傷を負いながら強行出場し、勝利を掴みとり、日本女子サッカーの歴史を変えた戦いだ。この予選で突然代表にニューフェイスが招集された。それがまだあどけない16歳の大儀見(※当時は旧姓:永里)優季だった。

 完治に時間のかかったケガが明けたばかりで、抜群のコンディションとは言い難い状況での招集に、本人も大いに戸惑った。ターンオーバーを兼ねて実力試しに格下のタイ戦で初出場を果たす。ゴールを決めさせようと仲間が大儀見にボールを集めるも、完全に空回りしてしまい結果はノーゴール。試合直後には人目もはばからず悔し涙にくれて、最終的に本大会メンバーからも外れてしまった。何もできないまま終わっていったオリンピック予選だった。

「一番へこんだ時期だった」。とかつて大儀見はアテネオリンピック予選をこう振り返っていた。現在でも当時の記憶は苦みを帯びている。

「周りはオリンピック出場!ってすごく盛り上がっていたけど、自分にとっては悔しさしかなかったから……。でも、アレがあったから今の自分がいる。あのときこうなりたいって思った自分に今はなれていると思います」