今野泰幸が語るハリルJ。「ハマればかなり面白いチームになる」 (4ページ目)

  • 佐藤俊●取材・文 text by Sato Shun photo by AFLO SPORT

 だが、縦への攻撃だけでは強豪チ-ムは倒せない。監督の最終的な狙いはどこにあるのか。

「たぶん、監督は縦に速いサッカーを軸に遅攻、ショ-トカウンタ-など、いろんな攻撃を織り交ぜていくことを考えていると思います。ただ、サッカーは状況に応じて取捨選択するのが難しいので、まずは縦のパタ-ンを確立する。そうして選手の共通理解を深めていくと、今何をすべきか理解できるチ-ムになる。それができるのが強いチ-ムなので、監督もそこを目標にしているんじゃないかなと思います」

 5月の2日間の合宿でもそうした縦への意識づけと3人目の動きを要求する練習をこなしていた。まだ全貌がつかめないが、選手はハリルホジッチのサッカーに何かしらの手応えを感じているのだろうか。

「ボ-ルを取って縦に入れる練習をしていますけど、そこから全体を押し上げてボランチが飛び出していくとか、そういうところまでは進んでいない。ハリルホジッチ監督のサッカーはシンプルだけど高度ですし、走りながらの対応をしっかりしないといけないので、そんなに早く浸透しないと思います。そのサッカーで勝てるかどうかもまだ分からない。

でも、うまくハマれば日本人の良さがすごく出せると思うし、勝ち負けに関係なく、ファンに熱いものを見せられる感じがしますね。仮に負けたとしてもやるべきことはやったと拍手してもらえるような」

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