今野泰幸が語るハリルJ。「ハマればかなり面白いチームになる」 (3ページ目)

  • 佐藤俊●取材・文 text by Sato Shun photo by AFLO SPORT

「ポジションによって多少違いますけど、全体的に求められるのは世界のスタンダードです。たとえば、スピード、運動量、判断、高い技術はもちろん、ボールを奪うだけではダメで、奪うプラスいかに前の選手にボ-ルを出せるか、いかにゴールに近い選手にパスを出せるか。

 守備に関してもただ前向きにプレッシャーに行くのではなく、コースを切ったり、ひとりでボ-ルを奪い切る力も必要になってくる。合宿ではチャンピオンズリーグのバルセロナのビデオを見せられたんですけど、イニエスタが取りに行って、そこでダメでもすぐにブスケツが取りに行く。そういう守備ができればいいなと思いますし、それくらいの守備を求められている。世界のスタンダードが基準というのは簡単ではないけど、目指さないといつまで経っても世界に追いつけない。監督は本気でそれを実現しようとしているので妥協がない。だから、僕らも真剣に取り組んでいるし、みんな高みを目指しています」

 求められるハードルは非常に高いが、個々のポジションについてはどうだろう。ボランチへの要求は、過去の監督とは何か大きく異なるのだろうか。

「相手のシステムや選手の力関係によって求められるものが違ってきますけど、ウズベキスタン戦は相手のトップ下が前に出て2トップみたいになっていて、センターバックがそのふたりに対応していたんです。そうしたら監督は心配になったのか、『(香川)真司を後に戻して、今野は1ボランチに入れ』(※)と言われました。あまりうまくいかなかったですけど……。試合中のポジションチェンジはよくあることなので珍しくはないけど、目についたことはすぐに言いますね。でも、そうやって監督の指示にうまく対応していく能力は必要です」

※4-2-3-1から4-3-3に布陣を変更して、香川がインサイドハーフに入り、今野がアンカーのポジションに入った

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