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日本サッカー界は今、いい意味で混沌としている (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki  photo by AFLO

 ウズベキスタン戦に3人は、そろって先発で出場した。チュニジア戦同様の活躍が期待された。しかし、そのうちの2人、すなわち本田と香川の出来は、率直に言ってイマイチだった。本田は、ブラジルW杯当時に逆戻りしたかのような元気のないプレイに終始した。香川も、巨大迷路に紛れ込んでしまったような、見る側をイライラさせる非頭脳的なプレイに終始した。

 両選手は日本の看板選手ながら、ともに所属クラブでは厳しい立場に置かれている。しかもミラン、ドルトムントのレベルは決して高くない。海外組の活躍は、日本サッカー界の成長を語る時、欠かせないモノになっているが、本田・香川の姿を見ていると、それが頭打ちの状態を迎えているように思える。

 マックス値はむしろ、中田英寿(ローマ)、小野伸二(フェイエノールト)、中村俊輔(セルティック)らがプレイしていた時代のほうが高かった。日本サッカー発展のためには、本田、香川を超す日本人選手の出現が急がれている。ウズベキスタン戦の両者のプレイを見ると、なおさらそう思う。

 それこそが、これから3年数カ月間の一番の焦点になると思う。ワールドカップでそれなりの成績を収めようとすれば、ある程度優れた選手が必要になる。ハリルホジッチがどんなに冴えた監督でも、その采配には限界がある。

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