代表戦最大の見どころ。アギーレは香川真司をどこで使うのか (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke

 日本代表でこの手の選手を探せば大迫勇也になるが(本田圭佑の0トップという手もあるけれど)、それ以外の選手とのコンビでは、香川の本領は発揮されにくい。香川は組み合わせ方が難しい選手でもあるのだ。

 扱い方が難しい、監督泣かせの人気選手。この殻を破らなければ、香川はよりよい選手になっていかない。ドルトムント以外での活躍は保証の限りではない。日本代表選手としてもしかりだ。幅の狭い選手のまま2018年を迎えることになれば、W杯で中心選手として活躍できない可能性が高い。

 これは日本代表のためにもならない。アギーレにとってもよい話ではないはずだ。何か手段を講じる必要がある。ザッケローニはその現状を放置して失敗した。アギーレはどう対処するつもりなのか。

 今その第一歩が始まろうとしている。アギーレ対香川。両者の関係には、今後の日本代表の行方を占うヒントが隠されている。アギーレの監督としての能力を推し量ることもできる。目が離せないのである。

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