豊田陽平は代表候補合宿で好感触を得ていた (4ページ目)
順応性が評価されたのか、ザッケローニから指示が出る回数はいつも以上に多かった。鳥栖から同じく代表合宿に呼ばれた安田理大からは、こんな話を打ち明けられた。
「(過去に何度か代表に呼ばれていた)俺は分かる。トヨ君と(齋藤)学って絶対そう(代表メンバー)やって」
その予感を、彼も信じたかった。店内は酔客たちが引き払い、静まり返っていた。
「今は一つ一つ、やっていきます。クラブあっての自分なので、少ないチャンスでも決定力の高さを証明するだけ」
閉店時間の過ぎたお店からは、食後の温かいお茶が出された。豊田は店員に頼まれた色紙にサインのマジックペンを走らせる。その文字は今にも踊り出しそうな、溢れ出る生命力を感じさせた。
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