豊田陽平は代表候補合宿で好感触を得ていた
短期集中連載・世界に挑む男たち~豊田陽平(2)
2014年4月12日、鳥栖駅を挟んでスタジアムと反対側にある創作料理「うらら」。豊田は、網焼き豚カルビに箸をのばしていた。
「これは(チームメイトの金)民友の好物ですね。僕もたまに来るんですが、どれもうまいですよ」
豊田はそう言って相好を崩した。
4月、日本代表候補合宿に参加した豊田陽平(サガン鳥栖) この日の(第7節)ヴァンフォーレ甲府戦、豊田は度肝を抜くゴールを決めている。
後半キックオフ直後、アバウトなロングボールにヘディングで競り勝ち、後ろの味方に流す。それは相手CBにクリアされるも不十分で、豊田の足下に転がる。彼は間髪入れず、右足アウトサイドに引っかけるようなシュートで(彼から見て)左ポストを外から巻き、ネットに沈めた。距離は約30m。体のバランス、プレイの連続性、シュートのパワーと精度、どれをとっても世界規格だった。
「今日はアップのときから、右足キックの感触が良かったんですよ。"当たっているな"と。そういう日がたまにあるんです。W杯に行きたいという思いの強さですかね? いつもなら決まっていないかもしれません」
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