2013.01.15

【なでしこ】高校サッカーベスト4決定。
優勝候補・常磐木学園の強さの秘密に迫る

  • 松原渓●取材・文 text by Matsubara Kei 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

連覇を狙う宮城の常磐木学園高校。U-20代表FWの道上がチームの中心 1月12日に開幕し、静岡県磐田市で行なわれている全日本高等学校女子サッカー選手権大会は、準々決勝を終えて、ベスト4が出そろった。常盤木学園(宮城)、日ノ本学園(兵庫)、神村学園(鹿児島)、京都精華女子(京都)の4校だ。

 優勝候補筆頭はやはり常盤木学園だろう。過去最多4回の優勝(準優勝は5回)を誇り、なでしこジャパンの鮫島彩(ベガルタ仙台)、熊谷紗希(フランクフルト/ドイツ)、田中明日菜、京川舞(以上INAC神戸)や、ヤングなでしこの仲田歩夢(INAC神戸)ら代表選手を多く輩出している名門だ。

 個々の高い技術を生かし、ショートパスとロングパスを織り交ぜたサッカーを見せる常磐木学園は、1回戦(7-0)、2回戦(5-1)を圧勝で勝ち上がり、14日の準々決勝では藤枝順心高校(静岡)と対戦。ここで苦戦を強いられるも、最後はPK戦を制し、勝負強さを見せてベスト4に進出した。

 圧倒的な存在感を放つ現チームのエースは、昨年のチャレンジリーグ得点王に輝いた道上彩花。常盤木学園は昨シーズンのリーグで12チーム中6位だったが、道上は2位に10得点の差をつける30ゴールというダントツの記録で得点王に輝いた。ひとりでチームの総得点59の約半分を稼いだ計算になる。

 170センチの長身を生かした空中戦の強さとポストプレイが持ち味で、パワフルなプレイは2012年度のFIFA女子年間最優秀選手に輝いたアメリカ代表FWのワンバックにたとえられ、昨年8月に行なわれたU-20女子W杯では「和製ワンバック」の愛称でも注目を集めた。

 決定力だけでなく、常盤木ではひとつ下がってゲームの組み立てに参加することも多く「ゴールの起点になることを意識していますが、ヘディングでも競れるので、守備でもチームに貢献したい」(道上)と、オールラウンダーぶりを見せつける。道上は今年の3月に常盤木学園を卒業した後、INAC神戸レオネッサ入りがすでに決まっており、今大会の会場に視察に来ているなでしこリーグ関係者の視線も熱い。