【日本代表】今野泰幸「『W杯優勝』という意識を11人が持っている」
ザックジャパンの守備を支える今野泰幸(左)。ブラジルW杯まで665日
『ザックジャパンの完成度』
連載◆第5回:今野泰幸
ザッケローニ監督就任以来、センターバックのレギュラーとして不動の地位を築いてきた今野泰幸。2010年10月のアルゼンチン戦から今年6月のW杯最終予選オーストリア戦まで、(Jリーグの日程を考慮されて未招集だった)5月のアゼルバイジャン戦を除いてすべての試合に出場している。先のオーストラリア戦でイエローカードを受けて累積警告となり、続く最終予選のイラク戦(9月11日)は出場停止。8月15日のベネズエラ戦は招集されなかったが、指揮官の今野に対する信頼は絶大なものがある。
そんな守備の中核をなす今野は、チームの完成度については、どう捉えているのだろうか。
「攻撃に関しては、自信がありますし、すごく成長したと思います」
今野は、力を込めてそう答えた。
いったい、攻撃のどういう部分が成長したのだろうか。
「まずは、攻撃のバリエ-ションが増えた。それは、代表選手の目指すところが一緒だからだと思うんです。今は、よく言えばバルセロナのように、しっかりつなぎながら崩すというイメージを(ピッチに立った)11人全員が持っているんです。特に(本田)圭佑は『それができないと日本は勝つチームにはなれない。W杯でも優勝できない』と思っている。そうした志をみんなが持っていて、同じ方向に向いてまとまっている。だから、いい攻撃ができているんだと思います」
11人が同じ絵を描いてパスサッカーを展開しているのは、試合を見ていても容易に理解できる。だが、知りたいのは、なぜそういうことができるようになったのか、だ。
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