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【なでしこジャパン】代表定着を狙う「ユーティリティ・レフティー」上尾野辺めぐみ (3ページ目)

  • 松原渓●取材・文 text by Matsubara Kei
  • photo by Hirano Takahisa/AFLO

【Career】
 6歳からサッカーをはじめ、原フットボールクラブでプレイ。小学校では地元・神奈川の林間SCレモンズ、中・高は同じく地元の大和シルフィードに所属。川澄奈穂美とは地元が近く、小学生のときから高校まで一緒にプレイした幼馴染。

 2003年には大和シルフィードで全日本女子フットサル選手権大会の前身であるティファールカップで優勝。高校卒業後は埼玉県の武蔵丘短期大学に進学し、女子サッカー部に入部。在学中の2005年にはユニバーシアード代表に選出され、銅メダルを獲得。日本体育大学の川澄とはこの時もチームメイトだった。

 卒業後の2006年にアルビレックス新潟レディースに加入。なでしこリーグ2部で加入初年度から21試合に出場し17ゴールを挙げ、チームの一部昇格に貢献。瞬(またた)く間にチームの中心選手になると、2008年からは背番号「10」を背負う。2010年からはなでしこジャパンの阪口夢穂が加わり、中盤の絶妙なコンビネーションでチームの攻守を操る。

 2009年7月のヨーロッパ遠征でなでしこジャパンに初招集されると、2010年11月のアジア競技大会では初のアジア制覇を経験。以後コンスタントに招集され、2011年6月にはW杯ドイツ大会のメンバー23名に選ばれ、準決勝のスウェーデン戦に89分から出場した。

 W杯後、なでしこリーグ過去最多観客動員の24,546人が入った新潟ホームのINAC神戸との対戦では、ペナルティエリア外からビューティフルゴールを決め会場を沸かせた。新潟県体育協会に所属しており、ビッグスワン内にあるスポーツジムでトレーナーの補助をしながら、なでしこリーグでプレイを続けている。

【Play style】 
 トップ下、サイドハーフやウイングバックなど、攻撃的なポジションを本職とする左利きのテクニシャン。相手の背後を狙うスルーパスやクロス、小柄な身体から放たれる強烈なミドルシュートやボレーシュートが武器。

 チームメイトの阪口夢穂同様に足元の技術が高くキープ力に長けており、澤、阪口、宮間ら主力に代わって途中出場しても違和感なく安定したプレイで試合を落ち着かせる。また、佐々木則夫監督のコンバートにより左サイドバックも経験した。

 2010年のアジア競技大会(左サイドバックで出場)、2011年6月のドイツ女子ワールドカップ(準決勝スウェーデン戦で宮間に代わって左サイドハーフで途中出場)、同年9月のロンドン五輪アジア最終予選(左サイドハーフとボランチで出場)と、状況に応じて複数のポジションをこなしてきた。ロンドンでは新たなシンデレラが生まれるかもしれない。

 愛称は「めぐ」。

【PROFILE】
KAMIONOBE MEGUMI
1986年3月15日 神奈川県横浜市出身
157cm・O型
アルビレックス新潟レディース所属。MF 背番号「10」(代表では「14」)
代表戦17試合出場、2ゴール。
【LINK】
アルビレックス新潟レディース公式
日本サッカー協会公式サイト/なでしこジャパンページ
なでしこリーグ オフィシャルページ

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