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【WBC】渡辺俊介が語る侍ジャパン2度目の世界一連覇に必要なもの 「第2回大会のような臨機応変な対応力がカギになる」 (3ページ目)

  • 水道博●文 text by Hiroshi Suido

── 優勝後、原監督の「おまえさんたちは、立派な侍になったな」というかけ声でシャンパンファイトが始まりました。

渡辺 原監督があの「おまえさん」というフレーズを使う時は、うれしい時や気持ちが高ぶっている時ですよね。最初に選手たちを集めて話した時も、まさにそんなタイミングでした。第1回大会は、まるでジェットコースターのように浮き沈みの激しい戦いでした。一方、第2回大会は「優勝しなければいけない」というプレッシャーのなかで、苦しみながら耐えて戦っていたので、世界一が決まった直後は、原監督の熱い言葉を聞きながら、まずホッとしたのが一番ですね。

【侍ジャパン、2度目の連覇の可能性は?】

── 優勝経験者として、WBCに臨むにあたり注意することは何ですか。

渡辺 メジャー球になると、マッチする投手とそうでない投手がいるので、急によくなる投手、逆に本来のピッチングができなくなる投手も出てきます。そうしたことも加味して、起用することが重要になります。

── ほかにありますか。

渡辺 今年の大会に関していえば、「ピッチクロック」ですね。投手は走者なしで15秒、走者ありで18秒までに投げなければいけません。投げ急ぐと、コントロールミスが出やすくなります。そこはアドバイザーとして宮崎合宿に参加したダルビッシュがいろいろと教えてくれたと思います。心強いですね。

── 今回のWBCで、日本は2度目の連覇がかかります。

渡辺 2024年のプレミア12で敗れた台湾や、巻き返しを狙う韓国、さらにオーストラリアも、ひとり好投手がいれば十分に戦える戦力です。どこも簡単に勝てる相手ではありません。さらに準々決勝で対戦するかもしれないドミニカ共和国やベネズエラは、勢いに乗ったら手がつけられません。簡単ではないと思います。

── 今回の侍ジャパンは、戦力的にはどうですか?

渡辺 クローザー候補だった平良海馬投手(西武)や石井大智投手(阪神)が故障で、ここにきて松井裕樹投手も辞退。代わりにクローザーを務める投手の状態がよければ問題ありませんが、そうでない場合は、第2回大会のダルビッシュのように臨機応変に対応できるかがカギになりそうです。ただ今の時代は球団への配慮もあり、起用法を決めるのは簡単ではありません。しかし、選手層が厚い日本ですから、必ずや好結果を残してくれると信じています。


渡辺俊介(わたなべ・しゅんすけ)/1976年8月27日生まれ、栃木県出身。國學院栃木高から國學院大、新日鐵君津を経て、2000年のドラフトでロッテから4位で指名され入団。03年から先発ローテーションに定着。第1回、第2回WBCに出場し、世界一を経験。13年限りでロッテを退団し、その後、アメリカの独立リーグやベネズエラのウインターリーグを経て、新日鐵住金かずさマジック(19年から日本製鉄かずさマジック)の選手兼任コーチとなり、19年12月に監督に就任。25年限りで退任した

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