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【プロ野球】札幌が特別な場所になった日 元日本ハムの助っ人右腕が語る「日本愛」と「侍ジャパン世界一メンバーとのエピソード」 (3ページ目)

  • ブラッド・レフトン●文 text by Brad Lefton

【侍ジャパン戦士が起こした事件】

 そんな日本好きのバーヘイゲンは、こんなエピソードも教えてくれた。じつは、婚約者であるマケンナより前に、バーヘイゲンはある男に日本のよさを伝えていたのだ。

 その男とは「たっちゃん」の愛称で知られ、2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で侍ジャパンの世界一に大きく貢献したラーズ・ヌートバーである。

 メジャーリーグでチームメイトだったふたりは、2023年のカージナルス春季キャンプ中、アパートを借りてルームメイトとして生活していた間柄でもある。

 しばらくすると、東京ドームで行なわれるWBC1次ラウンド開幕を前に、大谷翔平らメジャーリーガーたちが続々と来日。ヌートバーも日本に向けて出発することになったが、侍ジャパン初の日系アメリカ選手である彼は日本球界についての知識がなく、不安も大きかった。

 そこで、日本で2年間のプレー経験を持つバーヘイゲンにさまざまな相談を持ちかけた。バーヘイゲンは、彼を安心させるため、自身の体験をもとに、日本でのいい思い出や魅力を惜しみなく伝えた。

 ところが、日本へ出発する直前、ヌートバーが思わぬ"事件"を起こしたという。その時の様子を、バーヘイゲンは次のように明かした。

「アイツは、台所でオートミールをつくっている最中、鍋が沸くまでの間にシャワーを浴びてこよう、なんてとんでもない発想をしたんです。すると、自分の部屋にいた僕のところまで、台所から妙な音が聞こえてきました。何だろうと思って見に行くと、オートミールが鍋の中からブクブクと噴き上がり、床にまでこぼれていたんです。床も鍋も必死に掃除しましたが、あまりにも粘り気が強くて、鍋はもうダメでした。

 そこへ、シャワーを終えたアイツが何事もなかったように出てきて、『どうした?』なんて言うんですよ。もう『出ていけ! 早く日本に行け!』って言いました(笑)。そんな"最悪のルームメイト"として日本へ向かったアイツが、世界一に輝く国際的なスーパースターとして帰ってきたんですから、信じられませんよね。ルームメイトとしては最悪でしたが、今でもグッドフレンドですし、本当に日本を気に入ってくれたので、そこは少しだけ許しています」

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