【プロ野球】ヤクルト・奥川恭伸が笑顔で振り返る充実の1カ月半「来年は阪神戦の悔しさを晴らしたい」 (4ページ目)
「今年、トレーナーさんに『体がパンパンになるくらいまで投げたほうがいいですね』と話したら、『それ、去年も言ってたぞ』と言われまして(笑)。でも、今しっかりやっておけば、シーズン中も無理なく練習量を増やせることが、今年1年取り組んだことで実感できました。
フェニックスと松山キャンプでは、『いい時はこうだったんだ』と感覚を思い出せた場面もありましたし、本当に来年が楽しみです。今年は阪神に負けまくりましたから(1勝4敗)、その悔しさも晴らしたいですね(笑)」
11月17日、松山キャンプは最終日も天気に恵まれ、マウンド上には首脳陣、選手、裏方が大きな輪をつくっていた。
「手締めは、ヤス(奥川)!」
池山隆寛新監督は、奥川を手締めの役に指名した。数日前、池山監督は奥川をフェニックスリーグとキャンプに参加させた理由について、「投げて覚えていくことを重視してほしい。そして、丈夫な体で来シーズンに臨んでくださいということです」と話した。
奥川は「朝から手締めの話をめちゃくちゃされていたので、準備はしてましたよ(笑)」と語り、ニコニコしながら一歩、二歩と前に進み出た。すると池山監督が「ヤスからの〜(西村)瑠伊斗!からの〜(北村)恵吾!」と続け、最終的には北村が手締めを務めた。チームが笑いに包まれるなか、奥川は笑顔で輪の中へ戻っていった。
「結果は(回避できて)よかったです。ああいうのはあまり得意じゃないんで(笑)」
フェニックスリーグと松山キャンプでの1カ月半、奥川は「投げることで、ちょっと思い出せた」と語ったが、野球の楽しさと笑顔もまた取り戻したように見えた。
令和に蘇る怪物・江川卓の真実。
光と影に彩られた軌跡をたどる評伝が刊行!!
『怪物 江川卓伝』 (著・松永多佳倫)
2025年11月26日(水)発売
作新学院高校時代から「怪物」と称され、法政大学での活躍、そして世紀のドラフト騒動「空白の一日」を経て巨人入り。つねに野球界の話題の中心にいて、短くも濃密なキャリアを送った江川卓。その圧倒的なピッチングは、彼自身だけでなく、共に戦った仲間や対峙したライバルたちの人生までも変えていった。昭和から令和へと受け継がれる"江川神話"の実像に迫る!

内容
はじめに
第一章 高校・大学・アメリカ留学編 1971〜1978年
伝説のはじまり/遠い聖地/怪物覚醒/甲子園デビュー/魂のエース・佃正樹の生涯/不協和音/最強の控え投手/江川からホームランを打った男/雨中の死闘/江川に勝った男/神宮デビュー/理不尽なしごき/黄金時代到来/有終の美/空白の一日
第二章 プロ野球編 1979〜1987年
証言者:新浦壽夫/髙代延博/掛布雅之/遠藤一彦/豊田誠佑/広岡達朗/中尾孝義/小早川毅彦/中畑清/西本聖/江夏豊
おわりに
著者プロフィール
島村誠也 (しまむら・せいや)
1967年生まれ。21歳の時に『週刊プレイボーイ』編集部のフリーライター見習いに。1991年に映画『フィールド・オブ・ドリームス』の舞台となった野球場を取材。原作者W・P・キンセラ氏(故人)の言葉「野球場のホームプレートに立ってファウルラインを永遠に延長していくと、世界のほとんどが入ってしまう。そんな神話的レベルの虚構の世界を見せてくれるのが野球なんだ」は宝物となった。以降、2000年代前半まで、メジャーのスプリングトレーニング、公式戦、オールスター、ワールドシリーズを現地取材。現在は『web Sportiva』でヤクルトを中心に取材を続けている。
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