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【プロ野球】ヤクルト・奥川恭伸が笑顔で振り返る充実の1カ月半「来年は阪神戦の悔しさを晴らしたい」 (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya

 今年最後の実戦となった10月24日のオリックス戦(都城)は、降雨ノーゲームとなったが、3回をパーフェクトに抑えた。

 試合後「やっとです(笑)」と、奥川は白い歯を見せた。

「スピードも出ていましたし、打者も真っすぐに振り遅れていました。このあとの松山キャンプも楽しみですし、むちゃくちゃ練習したいと思っています(笑)」

【投げ込むほど状態がよくなる】

 11月2日、約2週間の秋季キャンプがスタート。奥川は「今までは、ランニングやウエイトにはあまり前向きじゃなかったのですが、しっかりすることができました」と語った。

 ブルペンには、2日に1回のペースで入った。その内容は、5分間に何球投げられて、そのうち何球ストライクが入るかというルールで2セット。当初は5分で20球台後半だったが、キャンプ終盤には30球を超えることが増え、球数は投手陣のなかでトップクラスとなった。

 投げ込むごとに、フォームに力みがなくなり、躍動感が増し、ボールも強くなっていった。

「フェニックスと松山で思ったのは、投げ込むほど自分の状態がよくなるということ。その感覚が出てきましたね」

 真っすぐをアウトコースに、5分間投げ続ける日もあった。

「もちろん、投球フォームは過去と変わっていくものなんですけど......。記憶をたどっていく作業というか、自分がアウトコースに投げ込んでいた時の軌道のイメージだったり、視覚的なものを思い出す作業をずっとやっていました。

 その景色が見えなくて困っていたのですが、少しずつ見えてきました。12月、1月にそれを自分のモノにしていって、タイミング、バランスのなかで出力が上がれば、来年面白くなるかなって」

 そして「そういう風に練習しようと思えたのは......」と言って続けた。

「やっぱりフェニックスに行ったことが大きかったですね。最初は残留して、自分のやりたいことをしたい気持ちもありましたが、結果的には行ってよかったです(笑)。10月、11月とすごく前向きに過ごせました」

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