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【プロ野球】今中慎二が中日の投手陣にゲキ シーズンを戦いきるための体力や精神力、若手育成に必要なことにも言及した (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

――リリーフを含め、投手陣全体でフォアボールが多かったですが、その要因は?

今中 精神的なものじゃないですかね。「甘くいったら打たれる」という怖さからのフォアボールが多かった気がします。気持ちでやられてしまっているんです。強いボールを投げられるピッチャーは先発にもリリーフにも多いですが、特に試合終盤でのフォアボールは致命的。先発が与えるフォアボールはまだ余裕があるので取り返しがつきますが、リリーフが出すフォアボールはそうはいきません。

 もうひとつの要因は、体力です。前半に頑張っていた橋本侑樹や清水達也が夏場以降にやられました。松山晋也が故障して離脱している間、ことごとく打たれてしまった。接戦でマウンドに上がり続ける精神的な厳しさもわかりますが、夏にバテるのはやはり体力が足りないから。

 精神面と体力面、このふたつの要因が重なってリリーフ陣がバタバタしていたのが8月頃だったと思います。春先によくても、夏にバテたチームは上には行けませんし、逆にその時期に頑張れるチームが上に行けるんです。

――選手層も関わってくる部分ですか?

今中 それもあるでしょうけど、結局は前任の立浪和義監督の時とメンバーがほぼ同じじゃないですか。これは野手陣も含めてのことですが、新しい選手がポンっと出てこなかったことはマイナス要素です。

【髙橋の"自覚"、若いピッチャーの起用に疑問符】

――ルーキーの金丸夢斗投手はシーズン途中から登板し、2勝6敗と結果はついてきませんでしたが、前評判通りの力は見せてくれました。

今中 それなりのものは見せたと思いますが、その経験を来季に生かせるかどうかですね。期待値は高いのですが、もったいないボールの使い方があるんです。

 ストレートはいいのですが、ストレートでもアウトコース、インコースがあるじゃないですか。なぜか右バッターには、徹底的にインコースばかり投げてしまうんです。キャッチャーのリードもあると思いますが、そこがもったいない。変化球のキレやコントロールも改善の余地がまだまだありますね。

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