【部活やろうぜ!】西武・西川愛也「部活っておもしろいことしかないんですよね。しんどいですけど」 (2ページ目)
【「よく先生が『自立しろ』と言っていました。『指示待ちではダメ』と」】
練習がオフになるのは春や夏の大会が終わった翌日のみで、3カ月に1回しかない。高校野球に励みながら、休みになる日を待ち侘びてもいた。
「その時は彼女とデートみたいな感じでした。オフは唯一、この1日しかなかったので、もうなんか青春したいじゃないですか(笑)」
何より楽しみにしていたオフの日が大ピンチを迎えたのは、高2春に大胸筋断裂の重傷を負った県大会決勝の直後だった。患部を少し動かしただけでも激痛が走り、トレーナーから「明日、病院に行くぞ」と言われた。当然の判断だが、西川はこう懇願した。
「本当に僕、明日の休みのために頑張ってきたんですよ。年明けから1回も休みなく、頑張ってきたんですよ。本当にちょっとデートに行かせてください」
翌日、包帯とテーピングで固定してもらった上半身にTシャツをパンパンにしながら着て、彼女と浅草に出かけた。痛くて腕を振ることもできなかったが、青春の甘い思い出となった。
じつは、当時の花咲徳栄野球部は恋愛禁止だったという。
「バレてないと思っていました。監督に何も言われていなかったので。あとあと卒業してから聞いたら、全然バレていましたけどね(笑)」
百戦錬磨の岩井隆監督の見事な手綱さばきだった。
西川にとって大きな土台を築いた高校の部活動。そこではどんなことを学び、何が今につながっているだろうか。
「よく岩井先生が『自立しろ』と言っていました。『指示待ちではダメ』と。自分から行動を起こしていかないといけない。なので高校の時、自主練も結構多かったんですよね。自分で考えて、これが足りてないからこういう練習をするということが多かったです。それがためになり、今も結構できているところはありますね」
2017年夏の甲子園で優勝し、ドラフト2位という高い評価で西武に指名された。他にも同じ順位で獲得したかったという球団があった。
大胸筋断裂の影響もあって一軍定着には長い年月を要したが、入団8年目の2025年、西川は西武の顔となった。
1番センター西川愛也――。
ライオンズに長らく欠けていた攻守の要に、打てて走れて守れる選手が出現した。チームに大きな核ができた。
大事なポジションを任されるからこそ、西川は来季に向けてもっと成長したいと、高みを見据えている。
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