【プロ野球】都立高出身から1億円プレーヤーとなった秋吉亮が明かす「ブレずに貫いたサイドスローの哲学」 (3ページ目)
── 秋吉さんは2013年にドラフト3位でヤクルトに指名され入団しました。
秋吉 プロに入りたいという思いが強かったので、正直、指名順位はあまり気にしていませんでした。とにかく1年目から結果を出すという気持ちだけでした。
── これまで都立高校からは高江洲拓哉投手(府中工/元中日)、佐々木千隼投手(日野/DeNA)、石川柊太投手(総合工科/ロッテ)、ブライト健太外野手(葛飾野/中日)といった選手たちがプロ入りを果たしています。
秋吉 都立高でも限られた練習スペースを活用しようとか、2、3時間でも効率のいい練習をしようとか、意識次第でレベルアップできると思います。そして、大学や社会人で腕を磨いてからプロにいく選手は、今後も増えていくと思います。
【プロ4年目に年俸1億円の大台突破】
── プロ初登板は、当時広島だった丸佳浩選手に先頭本塁打を打たれました。
秋吉 プロ初登板の最初の打者だったので、「ホームラン、いきなりいかれちゃったな」という感じでした。
── しかし、プロ1年目は61試合に登板しています。
秋吉 社会人時代はほぼ先発完投でした。プロでは先発で2試合投げて2連敗したのち、リリーフで登板したのですが、これがはまりました。それから59試合リリーフで投げました。
── プロでやっていけるという自信めいたものをつかんだのはいつですか。
秋吉 "この試合"ということではなくて、1年目の2014年はがむしゃらにチーム最多の61試合(19ホールド)に投げました。それが自信になって、2年目、3年目のリーグ最多登板につながったのだと思います。
── 2015年は、チームの14年ぶり優勝に貢献するなど順風満帆でした。秋吉さんの投球スタイルを自己分析すると?
秋吉 ストレートは最速150キロ出ました。変化球はチェンジアップとスライダーの基本2つでした。そんななかでもスライダーは曲がりの小さなカットボール的なものと、斜め下に落ちる2種類。チェンジアップは右打者にはタテに落ちるもの、左打者には外に逃げていくものを投げ分けていました。とにかく、打者に的を絞らせないように工夫していました。
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