サッカー日本代表の右サイドをあらためて検証 久保建英、堂安律、伊東純也をどう配するのか
無料会員限定記事
5月15日に発表されるというワールドカップ日本代表。だが、負傷など不確定要素はあるものの、これまでの招集歴などから中核メンバーはほぼ明らかだ。世界レベルでのその実力と現在地をあらためて検証する――。
日本代表を再点検(4)シャドー、ウイングバック(右)編
日本の看板選手は停滞期脱出を 今大会はアピールの絶好のチャンス
久保建英
杉山茂樹●文 text by Shigeki Sugiyama
久保建英はこの4年間、レアル・ソシエダから所属クラブが変わっていない。日本代表で言えば久保以外だとGK大迫敬介(サンフレッチェ広島)ぐらいだろう。他の選手の移籍は基本的にはキャリアアップになるので、率直に言って久保だけ停滞していたことになる。もちろん移籍には金銭的な問題も絡むので、一概に言えない面もあるが、大きく伸びていないことは確かだ。かつての同僚、イ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)やマルティン・スビメンディ(アーセナル)らが次々羽ばたいていく姿を見て、久保は何を思うのか。
イギリス遠征にはケガのため加わらなかった久保建英 photo by Masato Fujita 久保は依然として少年サッカー選手のイメージを引きずっているように見える。身体に強さが足りない。ゴールに直結する決定的なプレーに持ち込むことができずにいる。2022-23シーズンこそリーグ戦で9ゴールを奪ったが、その後は7点→5点→2点(第32節終了時点)と年々、得点数は減少。得点力不足というよりパンチ力不足。シュートポイントを含むプレーの見せ場を作れずにいる。同じレアル・ソシエダの左利き技巧的フォワード、ミケル・オヤルサバルと比較するとそれは一目瞭然だ。
だが、それでも日本代表では看板選手の座は揺らいでいない。ポジションは3-4-2-1の2。右のシャドーだ。4-2-3-1の3の右で構えるレアル・ソシエダの定位置より、10~20メートル内側で構えることになる。サイドアタッカー色は薄まる。しかし、半身の体勢が強い左利きは、プレスの網がきつい真ん中に入ると進路が読まれやすくなる。プレーの難易度は上がる。そこで技巧を発揮すれば、ボールを奪われる危険が増す。真ん中はサイドより、好守が裏返しの関係になりやすいので、相手のレベルが高ければ一転ピンチに陥る。
全文記事を読むには
こちらの記事は、無料会員限定記事です。記事全文を読むには、無料会員登録より「集英社ID」にご登録ください。登録は無料です。
無料会員についての詳細はこちら
著者プロフィール
杉山茂樹 (すぎやましげき)
スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。
浅田真樹 (あさだ・まさき)
フリーライター。1967年生まれ、新潟県出身。サッカーのW杯取材は1994年アメリカ大会以来、2022年カタール大会で8回目。夏季五輪取材は1996年アトランタ大会以来、2020年東京大会で7回目。その他、育成年代の大会でも、U-20W杯は9大会、U-17W杯は8大会を取材している。現在、webスポルティーバをはじめとするウェブサイトの他、スポーツ総合誌、サッカー専門誌などに寄稿している。

小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

