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【ドラフト】BCリーグから指名されそうな選手は? 元プロも驚く快速左腕、骨折しながら盗塁王になったスピードスターも (2ページ目)

  • 井上尚子●文・撮影 text & photo by Inoue Hisako

 精神面での波が少ないことと、思考力の高さも印象的だが、自分では意外にも「なまけもの」だと言う。

「目標がないとだらけた生活になってしまう。目標があれば、それに向かって一直線にできるんです」

 今の目標はNPBに行くことか、と問えば、「NPBで活躍することです」と即座に答えた。支配下での指名もあり得る逸材。BC神奈川から初のNPB入りは濃厚だ。

【骨折しても盗塁王】

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■桃次郎(遠藤桃次郎/えんどう・ももじろう)2002年9月21日生まれ・神奈川県出身 外野手・内野手

(170cm/65kg 右/左 白鴎大学→栃木ゴールデンブレーブス)

シーズン成績:55試合 打率.354 69安打 二塁打4 盗塁42 得点圏打率.425 OPS.866

 BC随一のスピードスター。盗塁42はリーグトップで、打っても.354の高打率を残した。ヒットはほぼ単打だが、シーズン通してコンスタントに打ち続けた。

「調子の悪い時こそ、ボテボテのゴロで内野安打になったりするケースが多かったので、不調になることはなかったです」

 足の速さは本物だ。しかも、シーズン中に足の小指を骨折していたというから驚く。

「7月に右足の小指にデッドボールが当たって骨折しました。1試合しか休んでないんですが、すごく痛くて、痛み止めを飲みながら試合に出ていました」

 足が最大の売りで、盗塁でも「一歩目」を一番大事にしているだけに、「その時が一番苦しかった」と振り返る。だが、そのうえで42の盗塁を積み上げた。

「足が痛い時は、二盗より三盗を狙ってました」

 リーグ戦では同じ相手と何度も対戦する。対策も講じられていくが、自分もデータを見ながら相手の対策を練っていく。

「対策されるなかでヒットや盗塁をどう重ねていくか、自分で考えながらできたので、そこは成長した部分だと思います」

 チームメイトで大ベテランの川﨑宗則(元ソフトバンクほか)には、リードの方法などを教わったという。山下徳人監督(元ロッテ)を始め、BC栃木の充実した首脳陣から教わることも多かった。

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