巨人・小林誠司が若手の手本として歩む36歳の現在地 「どんな場合でも、自分のやるべきことは必ずある」 (4ページ目)
「こんな話で大丈夫ですか? 口下手なんで、何とかうまくまとめてください」
その瞬間、取材現場には実に温かい空気が流れた。他者を気遣う優しさ、それもまた小林の大きな魅力なのだと、あらためて気づかされた瞬間だった。若手の成長に期待しつつ、自身のため、チームのために最善を尽くす。一軍復帰を目指し、汗を流す。小林誠司、36歳。さらなる挑戦の日々は続く──。
小林誠司(こばやし・せいじ)/1989年6月7日生まれ、大阪府出身。広陵高から同志社大、日本生命を経て、2013年ドラフト1位で巨人に入団。強肩の捕手として活躍し、16年から4年連続してセ・リーグの盗塁阻止率トップを記録。また菅野智之とのバッテリーは「スガコバ」と呼ばれ、最優秀バッテリー賞を2度受賞。17年には侍ジャパンの一員として第4回WBCに出場し、攻守で活躍した。近年は出場機会を減らしているが、リーダーシップと高い守備力でチームに貢献している
著者プロフィール
長谷川晶一 (はせがわ・しょういち)
1970年5月13日生まれ。早稲田大学商学部卒。出版社勤務を経て2003年にノンフィクションライターとなり、主に野球を中心に活動を続ける。05年よりプロ野球12球団すべてのファンクラブに入会し続ける、世界でただひとりの「12球団ファンクラブ評論家(R)」。主な著書に、『詰むや、詰まざるや 森・西武 vs 野村・ヤクルトの2年間 完全版』(双葉文庫)、『基本は、真っ直ぐ──石川雅規42歳の肖像』(ベースボール・マガジン社)、『いつも、気づけば神宮に 東京ヤクルトスワローズ「9つの系譜」』(集英社)、『中野ブロードウェイ物語』(亜紀書房)、『名将前夜 生涯一監督・野村克也の原点』(KADOKAWA)ほか多数。近刊は『大阪偕星学園キムチ部 素人高校生が漬物で全国制覇した成長の記録』(KADOKAWA)。日本文藝家協会会員。
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