【プロ野球】ヤクルト捕手陣の勢力図は変わるか? 中村悠平の牙城を崩すのは誰だ? (3ページ目)
今季、ケガからの復帰を目指す古賀優大 photo by Koike Yoshihiroこの記事に関連する写真を見る こうした観察眼やコミュニケーション能力は、リードにも反映されている。
「配球が得意というよりは、ピッチャーがそれぞれいろんなボールを投げますし、それによって配球も十人十色というか。引き出しの多さには自信があるので、そこは組み立てをしながら、という感じでやっています。ピッチャーを生かしたいのが一番なので」
昨年10月の宮崎でのフェニックスリーグで、奥川恭伸はこんなことを言っていた。
「古賀さんと組んだのは久しぶりでしたけど、こんな配球もあるんだと勉強になりましたし、投げていて楽しかったです」
古賀は浦添キャンプで、前出の松本と同じように打撃練習で"クリーンアップ"に引けをとらない打球を放ち、ファンから何度も拍手が沸き起こった。リハビリ中、走り込みや下半身トレーニングを重点的にやってきた効果だった。
「いろんな方から『打球が強くなった』と言ってもらえています。ただ、試合になるとアベレージも残さないといけないので、そこはコンパクトにやっていきたいです」
【目標は中村からのレギュラー奪取】
そして古賀は、今シーズンから背番号が「57」から「2」になった。
「ハッパをかけられている部分もあると思うので、いい意味でプレッシャーにしてやりたいですね。去年は試合に出られなかったので、まずは一軍で1試合出たら、また次の試合、またその次の試合というふうに重ねていきたい。そして、今年のうちに中村さんからレギュラーを獲ることが大きな目標です」
嶋基宏ヘッドコーチは、期待が膨らむキャッチャー陣の起用についてこう話した。
「総合力で勝負する選手もいれば、守備型、攻撃型と、ほんとにいろんなタイプのキャッチャーがいて、かなり層が厚くなりましたし、面白いと思います。もちろん、中村が主戦になるなかで、相手ピッチャーやこっちのピッチャーとの相性とか、総合的な評価をしながらですね。中村もだいぶキャリアを重ねて、年齢もあるので1年をフルというのは難しいでしょうし、次のキャッチャーを育てないといけないチームでもありますので」
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