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中村武志が語る韓国プロ野球のリアル 「レベルは?」「選手の年俸は?」「なぜ国際大会で勝てない?」「ロボット審判は?」 (3ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi

── そういえば、韓国では「ロボット審判」が導入されたそうですね。

中村 ロボットが捕手の後ろの球審の位置に立っているわけではありません。これまでと同じように球審はいますが、球場に設置されたカメラと軌道追跡システムが投手の投げた球の軌跡を追って自動的に「ボール、ストライク」を判定します。それを先述のピッチコムのように音声で伝え、ストライクなら球審が右手を上げるといった具合です。

── 機器の精度はいかかですか?

中村 当初は私も懐疑的でしたが、もう慣れですね。若干、高めの投球や緩い低めのカーブ系を広くストライクに取る傾向はありますが、そういうものだと最初から割り切って考えていればいいわけです。人がジャッジしていた時も、個人によってクセがありましたからね。判定に関して文句が出やすいところですが、そういう意味では機械は公平ですからね。

── アメリカでも試験的に2023年からマイナーリーグ3Aで導入されているようですね。

中村 1年間見てきて、「ロボット審判」の導入に賛成の方向になりました。「アウト、セーフ」に関しては、ビデオ判定によるリクエスト制度がありますし、「ボール、ストライク」についても自動投球判定システム(ABS)でいいと思います。


中村武志(なかむら・たけし)/1967年3月17日、京都府出身。84年のドラフトで中日から1位指名を受け入団。星野仙一監督(当時)の指導のもと、87年に一軍デビューを果たし、翌年から正捕手となりチームを優勝に導いた。以降も中日の司令塔として活躍し、99年のリーグ優勝にも貢献。2001年オフに横浜へ移籍。05年には楽天に移籍し、同年限りで現役を引退。その後は横浜、中日、ロッテ、韓国プロ野球の起亜タイガースでコーチを歴任

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