なぜ浅村栄斗と中村奨吾のサードへのコンバートはうまくいかなかった? 高木豊が語るポジションによる守り方の違い (2ページ目)
【浅村、中村も今季は再びコンバート】
――浅村選手は今季、ファーストにコンバートされますね。
高木 僕もサードからファーストに行きましたけど、守備の負担は軽くなりました。ボールを扱う回数はすごく増えましたが、守備だけを考えるとめちゃくちゃラクでしたね。
――そうなると、浅村選手の打撃は上向きそうですか?
高木 僕は上向くと思います。
―― 一方の中村選手は今季、一昨年まで守っていたセカンドで勝負する意向のようです。
高木 藤岡裕大らとの競争になりますが、今の力関係からいくとレギュラーは藤岡でしょう。藤岡を休ませるための枠となるのか、もう一度勝負して取り返すのか。いずれにせよ、サードへのコンバートの思惑が外れたわけで、セカンドへ戻ろうとしてもそう簡単にはいかないはずです。バッティングは藤岡のほうが頼りになりますしね。
中村は、少し前まではセカンドでなかなかいい動きをしていましたが、昨季のサードの守備を見ていると、打球に対しての反応が少し悪くなった印象です。でも、まだ32歳。やり直すならまだ間に合うとは思いますが、首脳陣がそこをどう考えているかです。
――以前、高木さんは中村選手のファースト案も話していましたね。
高木 ただ、今はネフタリ・ソトがいるので難しいです。それも踏まえると、中村は代打か守備固めということになるのかなと。それか、藤岡やソトを休ませたい時にセカンドやファーストで使うとか、ピッチャーでいうローテーションの谷間で使われるような立ち位置になるんじゃないかと思います。攻守で相当に奮起できたら、話は変わりますけどね。
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