高木豊の「助っ人通信簿」パ・リーグ編 全体的には低調も、高く評価した球団は? (2ページ目)
◆日本ハム【野手〇/投手△】
2年連続最下位から2位へ浮上した日本ハム。フランミル・レイエスは期待されていた長打力をいかんなく発揮し、躍進の原動力となった。また、アリエル・マルティネスは不振の時期が長かったが、主軸として一定の存在感を示した。
「マルティネスは、春先はすごく悪かったですが、悪いなりに粘ってフォアボールを選んだり印象的なホームランがあったりしたので、評価が難しいです。8月頭あたりまでは4番で期待に応えられなかった部分が多く、歯がゆかったでしょうね。
そのマルティネスに代わり、打線の中心で働いてくれたのがレイエス。レイエス個人は◎です。ファームに落とされたりと最初は全然ダメでしたが、日本のピッチャーの攻め方をよく勉強し、チームの雰囲気に馴染もうと前向きでした。彼のホームランでベンチの雰囲気が変わることもありましたね。
ドリュー・バーヘイゲンは、(9月に)プロポーズに成功したことが報じられた頃はすごくよかったんです(笑)。ただ、あまりにも試合数が少なすぎますし、勝率5割では困ります(2勝2敗)。多少ブランクはありますが、日本での登板経験もあるわけですし、もっと登板数と貯金を殖やしてほしいピッチャーです。
パトリック・マーフィー(退団→テキサス・レンジャーズとマイナー契約)はボールに力はあったのですが、コントロールに難がありました。ブライアン・ロドリゲス(退団)は7年在籍しましたが、近年は成績が下降気味でしたね。クイックが苦手ですし、走者を出した時の対応が苦しかったです。
アニュラス・ザバラ(再契約)は160キロ超えの真っすぐが魅力ですが、コントロールにまとまりがないので、そこを解消できれば化けそうです。登板数が少ないですし、イニング途中からの登板が多かったので評価が難しいのですが、走者がいないイニング頭から投げさせるといいかもしれません」
【主な助っ人外国人の成績】
(野)マルティネス 126試合 打率.234 13本塁打 57打点 出塁率.336 OPS.740
(野)レイエス 103試合 打率.290 25本塁打 65打点 出塁率.348 OPS.912
(投)バーヘイゲン 9試合 2勝2敗 防御率3.12
(投)マーフィー<退団→テキサス・レンジャーズとマイナー契約> 40試合 1勝2敗13ホールド 防御率3.26
(投)ロドリゲス<退団> 10試合 1勝1敗3ホールド 防御率2.08
(投)ザバラ<再契約> 16試合 0勝0敗1ホールド1セーブ 防御率1.20
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