高木豊が予想する「現役ドラフト」 セ・リーグで他球団ならチャンスが広がりそうな選手は? (3ページ目)
【ヤクルト、中日は中堅どころ?】
――ヤクルトはいかがでしょうか?
高木 報道によると、ヤクルトはFA権を行使した楽天の茂木栄五郎の獲得に乗り出しているようですが、そうなると茂木と同じ左打ちの内野手の太田賢吾(おおた・けんご/27歳)あたりは候補になってくるかもしれません。
それと、長谷川宙輝(はせがわ・ひろき/26歳)。ヤクルトはリリーフ左腕に田口麗斗や、2年連続で40試合以上に登板した山本大貴らがいるので、チャンスは少ないんじゃないかなと。サイドスローに挑戦したり試行錯誤しているようですが、それがどう出るかという問題もあります。ただ、真っすぐにキレがありますし球種も多彩なので、使い方によっては面白いかなと。先ほど挙げた広島の高橋と同じく、環境を変えたほうがチャンスが増えるかもしれません。
――最後に中日はいかがでしょうか?
高木 挙げるとすれば、石垣雅海(いしがき・まさみ/26歳)は可能性があると思います。内野の複数ポジションをこなせますし、長打力を秘めていますよね。ただ、近年の中日の内野は若い選手が増えてきて渋滞気味ですし、石垣よりも若い選手を優先して起用していくと思います。試合に出られたとしても基本は控えでしょうし、他のチームのほうが活躍の場があると思いますよ。
【プロフィール】
高木豊(たかぎ・ゆたか)
1958年10月22日、山口県生まれ。1980年のドラフト3位で中央大学から横浜大洋ホエールズ(現・ 横浜DeNAベイスターズ)に入団。二塁手のスタメンを勝ち取り、加藤博一、屋鋪要とともに「スーパーカートリオ」として活躍。ベストナイン3回、盗塁王1回など、数々のタイトルを受賞した。通算打率.297、1716安打、321盗塁といった記録を残して1994年に現役を引退。2004年にはアテネ五輪に臨む日本代表の守備・走塁コーチ、DeNAのヘッドコーチを2012年から2年務めるなど指導者としても活躍。そのほか、野球解説やタレントなど幅広く活動し、2018年に開設したYouTubeチャンネルも人気を博している。
■元プロ野球選手のYouTuberのパイオニア
著者プロフィール
浜田哲男 (はまだ・てつお)
千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。
【写真】実力派の野球美女たち。私服・ユニフォーム姿の厳選カット集(19枚)
3 / 3